お子様のむし歯予防には「フッ素塗布」が最適です
子どもの歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)に比べ、柔らかくデリケート。歯磨きやおやつといった“生活習慣”も影響して、むし歯になるリスクが高いのが特徴です。そのため早くからむし歯予防に取り組むことが大切です。
そこで今回は予防法の一つである「フッ素塗布」をご紹介します。
●むし歯予防に効果的な「フッ素塗布」
食事のあとお口の中が酸性になると歯の表面からカルシウムやリンが溶け出します。溶け出す量や回数が過剰になるとむし歯になってしまうのですが、「フッ素」には溶け出したカルシウムやリンを再石灰化(歯を修復)し、歯の表面を強化してむし歯を防ぐ働きがあります。
このフッ素の働きをむし歯予防に積極的に活用したのが「フッ素塗布」です。高濃度のフッ化物溶液やジェルを歯科医師や歯科衛生士が歯の表面に塗ります。
●子どものお口にフッ素……本当に大丈夫ですか?
フッ素塗布は乳歯が生えてくる1歳頃から受けることができます。
ですが、「薬剤を歯に直接塗るなんて……」と心配される保護者の方もいらっしゃることでしょう。しかし、歯科医院で用いるフッ素はくわしくは「フッ化ナトリウム」と呼ばれるもの。学術的に安全性・有効性が十分確立されているものですが、子どもに対してはより慎重を期して使用しますので安心してください。
●フッ素塗布でむし歯予防ができる理由
フッ素には、先にお話しした酸によって溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促す効果、歯質を強くする効果のほか、歯垢に棲みついているむし歯菌の働きを弱め、お口の中を酸性にする力を弱める効果があります。
これらの効果が複合的に作用し、むし歯の発生を抑えるのです。
●フッ素塗布は定期的に行うのが効果的です
フッ素塗布は1回塗っただけでは効果は確かなものになりません。フッ素の効果持続期間はおよそ3ヶ月といわれていますので、定期的に塗布する必要があります。
お子様の大切な乳歯をむし歯から守ることは、その後に生える永久歯を守ることにつながります。むし歯予防に効果的なフッ素塗布、大人になっても健やかなお口でいられるようにはじめてみませんか。